露とイラントップの会談は大きなステップを予期させる。二国間問題、アラブイニシアチブ、米国主導体制の解体、グローバリストの担当交代と新世界秩序構築の前に片づける問題が重層的にのしかかる中東。世界代表の露とアラブ代表のイラン。米国の面倒を見ながら進める大仕事に世界は注目し、諸国は国益に沿ってコミットする。まさに歴史上の出来事だ。
米国は、同盟国イスラエルの味方として暖かく諭している。イスラエルは世界最強と言っても良いほどの軍事技術をもっており、米国主導体制を支えてきた。梯子を外されるのは大いに不満だろう。国際社会があまり追い詰めると核保有国の暴発につながるため、無茶はできないのは当然だ。特に米国は有事で裏切ることは憚られるところだが、ガチンコでかかわるわけにはいかないので、世界各地の紛争に引きずられることになる。北朝鮮が頼り。
①. イランのロウハ二大統領は2日間の日程でモスクワを公式訪問し、地域の課題と露とイラン双方の利益についてプーチン大統領及びメドヴェージェフ首相と議論する予定。28日にはクレムリンで公式の歓迎会の予定(27日Presstv)。戦争回避の努力か、開戦はこれ以降か。
②. イスラエルのネタニヤフ首相は27日、米トランプ大統領とパレスチナ及び広範なアラブ世界との和平進展に努力することを約束したと、例年の米国人イスラエル市民問題委員会で述べた(27日RT)。
ネタニヤフ首相は米に謝意を述べ(27日Presstv)、
ペンス副大統領はトランプはイスラエルの擁護者と語っている(27日DebkaFile)、
だが実際には二国間問題について、米イスラエル間でも未だ具体的な合意はできていない。今のところは当初見通しのとおり進んでいる。
③. サウジのサルマン国王は例年のアラブサミット出席のためヨルダンに到着(27日DebkaFile)。
④. シリアのホムス近郊にあって反政府軍が押さえていた町から、反政府軍民兵とその家族たち第2陣が離れている。昨年政府と署名した交渉の下、用意されたバスで疎開先へ向かう由(27日Presstv)。
⑤. クルド人主導軍がシリアのマンビジからISを追い出して数か月経って、ISが押し付けたブルカの着用を女性評議会の方針変更によって、気配に変化が起きている。しかし、現在この町はトルコとクルドの紛争の最中にあると、RT記者の報告(27日RT)。せっかくISを追い払って伸び伸びしていたら、次はトルコが攻めてきた。プーチン大統領は明確に禁じたはずで、最終的には必ず露に追い出されるだろう。
0コメント