2017.4.14国内外の動静記事と分析

a. 中露の台頭

①. 中国は、北朝鮮攻撃に向かい、脅威の空母艦隊を再配置する米軍に警告。シリア攻撃よりずっと危ない、必ず対話へと戻る時が来ると、環球時報で王毅外相(13日RT)。

②. 露ラブロフ外相はシリア外相との会談で13日、米のシリア攻撃を挑発行為と非難し、米は今後はしないと合意したと述べた(13日Presstv)。

【分析】

ここまでしっかり安定を図り道筋を作った両国が、丁寧に注意深く進むよう米国に助言しているように見える。中露はやはり台頭が必要だった。いよいよ総仕上げの前なのか。

b. 米国

①. 米空軍は全ての爆弾の母と呼ばれるMOAB(大規模爆風爆弾兵器)を初めて戦闘に使用した。アフガニスタンでISのトンネルと戦闘員を目標に。ペンタゴンは使用した事実を認め、現在被害を評価しているところ(13日Breitbart)。通常兵器では史上最強の破壊力、実験でキノコ雲が生じた。

②. ボルトン元国連大使は13日、北朝鮮の核脅威を終わらせる唯一の方法は北朝鮮を終わらせることだと述べた(13日Breitbart)。

③. 世界の超大国間の緊張の最中、トランプ大統領は米露間で「物事はうまくいく」と約束した。「然るべき時に人々は覚醒し、平和が続くだろう」と(13日RT)。

④. ジェフ・セッションズ司法長官は13日、トランプ大統領の政策を支持しないオバマ時代の官僚を引きはがし司法省を再建すると述べた。また、不法移民の取締り成功をほめちぎった。前政権より72%向上している由(13日Breitbart)。

【分析】

トランプ大統領はMOABをとても誇りに思うと述べたようだ。軍事力は科学力であり現在米国が財政破綻を防ぐために活用している唯一の売り物なのだ。防衛のための現金収入だけでなく、米国債を売ったり買わなかったりで米国が破綻したら世界中共倒れだぞ、とか、米国債を売るなら敵国扱いして自動的に米国債は償還しないことになるけど良いか、など、脅しにも使える。そう言わせないで、気持ちよく長年のリーダーシップに敬意を表して、少しずつカンパして差し上げるのが良いのだと思う。なぜなら、この時代が終了すれば平和な時代が到来すると、自ら仰せだからである。ちなみにMOABの使用は脅しとお試しで予算を浪費していないことに留意。一方で予算が無い中むしろ養う対象となる不法移民や、麻薬の取締りも進展しており、米国の再建に汗を流している。

c. 中東情勢

①. 米中央軍司令部が13日発表、「IS掃討中の米主導連合が11日、誤って18名のシリア民主軍兵(元反政府軍で今和平交渉中)を殺害してしまった。味方の友軍からの要請でISの陣地だと特定された目標地点を攻撃した。実際にはそこはシリア民主軍の陣地だった」とのこと (13日RT)。

②. エジプト内相は13日、9日にタンタの教会を爆破45名以上が殺された事件の犯人をバグダディ(ISの首謀者)だと特定した。ISが犯行を声明した件(13日RT)。

③. 国連は14日、現在イラク軍が奪還作戦を進めた西モスルは以前奪還した東モスルよりも損壊の程度が酷いとのこと。市街地での戦闘に経験が足りないようだと発表(13日RT)。露が上手だったと?

④. アサド大統領は12日、公平な毒ガス攻撃の調査のみを認めると述べた。そして毒ガス攻撃は2度と起きないだろう、なぜならあれはフェイクだからだとも(13日Presstv)。

⑤. シリア軍将軍司令官は13日声明を発表、12日に行われた米主導連合軍がIS支配下の毒ガス基地を攻撃し、市民を含む数百名が死亡した(13日Presstv)。

【分析】

どうも米主導連合軍には別動隊か工作担当が潜んでいそうな気配。化学兵器の証拠を消しにかかっているか。また、シリア空爆でおびき出されたかもしれない。マティス国防長官の出番なまだかと、アクション映画みたいな期待を寄せている。一方、エジプトはこれで敵対勢力を特定し、アラブ世界等々に方針決定を表明したのではないか。徐々に方向が収束していくものと見ている。

d. 欧州情勢

①. ギリシャのアテネ地下鉄の2つの駅で13日2つの匿名の爆破予告に対応し、警察は駅を閉鎖、避難活動した。爆弾処理班が駅へ派遣され処分したが3:40に爆発するようセットされていた。10日に鉄道の駅で、11日に銀行に対し似たような脅迫があったが、いたずらだとされていた(13日RT)。

②. メルケル首相はスエーデンの偽物移民希望者が起こした自爆テロを受けてとうとう白状、彼女が欧州に招いた移民のうち何人かは疑いなくテロリストだと。忘れてはならない事は、多くの難民が来る前から我が国は既にイスラムテロの照準の中にあった由(13日Breitbart)。

③. ル・ペン女史の選挙運動本部が放火された(13日Breitbart)

④. 元英国外交官で2004から2008年まで中露大使だったトニ・ブレントンは13日、露が西側から誤った扱いを受け続けていると語った。露がシリアを好きではないとか化学兵器をぞっとしてみていると理解できていないからだと。大切なのは露の観点でシリアを理解することである由(13日RT)。

【分析】

欧州諸国でテロが続きIS掃討へ参集が進む気配の中、明暗が分かれる。独ではメルケルが移民にテロリストが混じっていると認めた。英はしたたかに露との関係を他に先駆けて整備している。昨日レポートしたように英はシリアへの米空爆を支持していない。外相ボリス・ジョンソンは露制裁の推進に失敗し国内外でプレッシャーを受けている模様。RTの立場も考慮したうえでの分析。こういう動きはEUにいてはできないこと。

e. 東アジアと南米

①. 特になし。

f. 極東

①. 安倍首相は13日議会での演説で、北朝鮮はサリンガスを弾頭に仕込んだ弾道ミサイルを発射する可能性があると述べた(13日DebkaFile)。

②. 北朝鮮モニターのシンクタンク38ノースは13日、北朝鮮の更なる核実験が差し迫っていると述べた。巨大で重大でイベントが起きるだろうと声明があったところ(13日DebkaFile)。

③. 政府、北朝鮮有事に備え 邦人保護や難民対応など(14日日経)。

④. 円高圧力強まる恐れ 日本政府は沈黙貫く(14日日経)。

【分析】

北朝鮮危機はやっと邦人保護の話が出てきた。自衛隊が韓国に入れればよいがそうでなければ自力で脱出しなければならない。一方、政局である。政治家の皆さんに逃げ場は無いように思う。

国内外の動静レポート

一筋の流れを歩む世界史は、米国主導の時を終え、新秩序への橋渡し、今は転換作業中。 奮闘努力の甲斐あって、世界の協働、判明に至る。 凄まじい英知と協働によって世界は運営されています。 私達はどう行動すべきか。 国内外の動静を皆様と共有し、共に日本の未来を創るために、 粉骨砕身レポート致します。

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